椎間板ヘルニアに効くストレッチ種類を徹底解説!鍼灸との併用で効果アップを狙う方法~後編~

椎間板ヘルニアに効果的なストレッチの種類

椎間板ヘルニアの症状緩和には、ストレッチが効果的です。

症状やヘルニアの部位に合わせた適切なストレッチを行うことで、筋肉の緊張を和らげ、痛みやしびれを軽減することができます。

ここでは、椎間板ヘルニアの種類別、症状別に効果的なストレッチをご紹介します。

椎間板ヘルニアの種類別のストレッチ

椎間板ヘルニアは発生する部位によって、頸椎、胸椎、腰椎ヘルニアに分けられます。

それぞれに適したストレッチを行うことが重要です。

①頸椎椎間板ヘルニアのストレッチ

首のストレッチは、ゆっくりと丁寧に行うことが大切です。

急な動きは避け、痛みを感じない範囲で実施してください。

  • 首の回旋運動:頭をゆっくりと左右に回します。
  • 首の屈曲・伸展運動:頭をゆっくりと前後に倒します。
  • 首の側屈運動:頭をゆっくりと左右に傾けます。

 

②胸椎椎間板ヘルニアのストレッチ

胸椎のストレッチは、肩甲骨を意識して動かすことがポイントです。

呼吸を止めずに、リラックスして行いましょう。

  • 肩甲骨回し:両腕を肩の高さで前に伸ばし、肩甲骨を意識して大きく回します。
  • 猫背ストレッチ:四つん這いになり、背中を丸めたり反らしたりします。
  • 胸郭を広げるストレッチ:両手を組んで頭の上で伸ばし、深呼吸します。

 

③腰椎椎間板ヘルニアのストレッチ

腰椎椎間板ヘルニアのストレッチは、腰への負担を軽減しながら、柔軟性を高めることを目的とします。

  • 膝を抱えるストレッチ:仰向けに寝て、両膝を抱え込みます。
  • 腰回しストレッチ:仰向けに寝て、膝を立てた状態で腰を左右にゆっくりと回します。

お尻伸ばしストレッチ:仰向けに寝て、片方の足を反対側の太ももに乗せ、手で太ももを押さえます。

症状別のストレッチ

椎間板ヘルニアの症状は、痛みやしびれなど様々です。

症状に合わせたストレッチを行うことで、より効果的に症状を緩和することができます。

①痛みがある場合のストレッチ

痛みがある場合は、無理にストレッチを行わず、痛みが軽減してから行うようにしてください。

  • 軽いストレッチから始め、徐々に強度を上げていくようにします。
  • 痛みが増す場合は、すぐに中止してください。

 

②しびれがある場合のストレッチ

しびれがある場合のストレッチは、血行を促進し、神経の圧迫を軽減することを目的とします。

  • 首や腰を優しく動かすストレッチが効果的です。
  • ストレッチ中にしびれが増強する場合は、中止してください。

ストレッチの注意点

ストレッチを行う際の注意点をご紹介します。

注意点 詳細
痛みの有無 痛みがある場合は、無理にストレッチを行わない。
呼吸 ストレッチ中は、呼吸を止めないようにする。
反動 反動をつけずに、ゆっくりと行う。
継続性 毎日継続して行うことが効果的。

これらのストレッチは、症状の緩和を目的としたものであり、医療行為ではありません。

症状が改善しない場合や悪化する場合は、専門家にご相談ください。

鍼灸とストレッチの併用効果

椎間板ヘルニアの症状緩和には、ストレッチが有効です。

さらに、鍼灸治療を併用することで、より高い効果が期待できます。

鍼灸が椎間板ヘルニアに効くメカニズム

鍼灸治療は、東洋医学に基づいた治療法です。

鍼やお灸を用いてツボを刺激することで、血行促進筋肉の緊張緩和鎮痛効果などが期待できます。

椎間板ヘルニアにおいては、これらの作用が神経への圧迫を軽減し、痛みやしびれなどの症状を和らげると考えられています。

また、鍼灸治療は、自律神経の調整にも効果があるとされています。

自律神経の乱れは、椎間板ヘルニアの症状悪化につながる可能性があります。

鍼灸治療によって自律神経のバランスを整えることで、症状の改善を促すと考えられています。

鍼灸とストレッチを併用するメリット

鍼灸とストレッチを併用することで、それぞれの効果を高め合い、より効果的な症状改善が期待できます。

具体的には、以下のメリットが挙げられます。

メリット 詳細
相乗効果 鍼灸治療によって筋肉の緊張が緩和された状態でストレッチを行うことで、より柔軟性を高め、可動域を広げることができます。
痛み軽減効果の向上 鍼灸治療による鎮痛効果とストレッチによる血行促進効果が相まって、痛みやしびれの軽減効果を高めます。
再発予防 鍼灸治療とストレッチを継続的に行うことで、筋肉の柔軟性や血行が維持され、椎間板ヘルニアの再発予防につながります。
自己治癒力の向上 鍼灸治療は、身体の自己治癒力を高める効果も期待できます。ストレッチと組み合わせることで、より効果的に自己治癒力を活性化し、症状の改善を促進します。

鍼灸治療とストレッチは、どちらも体に負担の少ない治療法です。

併用することで、椎間板ヘルニアの症状を効果的に改善し、快適な日常生活を送るためのサポートとなります。

椎間板ヘルニアの予防方法

椎間板ヘルニアは、一度発症すると再発のリスクも伴います。

日頃から予防を意識することで、椎間板への負担を軽減し、ヘルニア発症のリスクを下げることが可能です。

ここでは、日常生活で実践できる予防方法をご紹介します。

正しい姿勢を保つ

正しい姿勢を維持することは、椎間板への負担を軽減する上で非常に重要です。猫背や前かがみの姿勢は、椎間板に大きな負担をかけ、ヘルニアの原因となる可能性があります。

立っている時も座っている時も、背筋を伸ばし、お腹に力を入れることを意識しましょう。

デスクワークが多い方は、椅子や机の高さを調整し、正しい姿勢を保てる環境を整えることが大切です。

適度な運動

適度な運動は、背骨周りの筋肉を強化し、椎間板を支える力を高めます

ウォーキングや水泳など、体に負担の少ない運動を継続的に行うことが効果的です。

腰に負担がかかりやすい激しい運動や、急に重いものを持ち上げることは避けましょう。

運動前にストレッチを行うことで、筋肉の柔軟性を高め、怪我の予防にも繋がります。

適切な体重管理

過剰な体重は、椎間板への負担を増大させます。

適正体重を維持することで、椎間板への負担を軽減し、ヘルニアの予防に繋がります

バランスの良い食事と適度な運動を心がけ、健康的な体重管理を意識しましょう。

睡眠時の姿勢

睡眠中は、長時間同じ姿勢を保つため、寝具や姿勢が椎間板に影響を与えます。柔らかすぎるマットレスは腰を支えきれず、逆に硬すぎるマットレスは体に負担がかかるため、適度な硬さのマットレスを選びましょう。

仰向けで寝る場合は、膝の下にクッションを置くことで、腰の負担を軽減できます。

横向きで寝る場合は、膝を軽く曲げ、抱き枕などを抱えることで、背骨の歪みを防ぎましょう。

日常生活での注意点

重いものを持ち上げる際は、膝を曲げて腰を落とすようにし、腰への負担を最小限に抑えましょう。

また、長時間のデスクワークや車の運転など、同じ姿勢を続ける場合は、こまめに休憩を取り、軽いストレッチを行うことで、筋肉の緊張をほぐし、血行を促進することが大切です。

さらに、冷えは血行不良を招き、筋肉の緊張や痛みの原因となるため、体を冷やさないように注意しましょう。

特に冬場は、暖かい服装を心がけ、カイロなどを活用して腰周りを温めるのも効果的です。

予防方法 具体的な対策
正しい姿勢 立位・座位ともに背筋を伸ばし、お腹に力を入れる
適度な運動 ウォーキング、水泳など負担の少ない運動を継続的に行う
適切な体重管理 バランスの良い食事と適度な運動
睡眠時の姿勢 適度な硬さのマットレス、膝下にクッション、抱き枕の活用
日常生活での注意点 重いものを持ち上げる際は膝を曲げる、こまめな休憩とストレッチ、冷え対策

これらの予防方法を日常生活に取り入れることで、椎間板ヘルニアの発症リスクを軽減し、健康な体を維持することができます。

既に椎間板ヘルニアを発症している方は、これらの予防策に加えて、専門家の指導のもと適切な治療を受けることが重要です。

まとめ

この記事では、椎間板ヘルニアに効果的なストレッチの種類について、頸椎、胸椎、腰椎それぞれのヘルニアの種類や、痛み、しびれといった症状別に解説しました。

ストレッチを行う際の注意点も併せてご紹介しています。

さらに、鍼灸とストレッチを併用することで得られる相乗効果についても解説し、鍼灸が椎間板ヘルニアに効果的なメカニズムや、併用するメリットについてもお伝えしました。

椎間板ヘルニアの症状でお悩みの方は、この記事でご紹介したストレッチを試してみて、ご自身に合った方法を見つけてみてください。

そして、鍼灸との併用も検討することで、より効果的な改善を目指せる可能性があります。

何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。

執筆者

三郷駅前はりきゅう整骨院