梨状筋症候群とは?どんな状態なのか、症状も解説!

こんにちは!

三郷駅前はりきゅう整骨院です!

 

今回は坐骨神経痛を伴う「梨状筋症候群」について詳しく解説していきます。

 

今までの椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症と違って、耳にしたことがある方は少ないと思います。

梨状筋とは?

梨状筋と坐骨神経

梨状筋はお尻の深い部分にある筋肉です。

仙骨(骨盤の中央にある逆三角形の骨)の内側から始まって、大腿骨の出っ張りの内側まで走っている筋肉です。

 

青い部分が梨状筋と坐骨神経です。

 

梨状筋の主な作用は股関節の外旋(足を外側に開く)と言われていますが、股関節の曲がる角度によっては真逆の内旋という動きにも関与します。

 

梨状筋症候群とは

先ほどの画像でもわかるように、梨状筋の下には坐骨神経が走っています。

一般的には梨状筋の下にある隙間(梨状筋下口)に坐骨神経が通ると言われています。

 

梨状筋症候群はこの梨状筋が何かしらの原因で硬くなってしまい坐骨神経を圧迫することによって足の痛みや痺れを生じると言われています。

梨状筋症候群の原因

梨状筋症候群の原因は主に直接的な坐骨神経の圧迫によるものが多いです。

筋肉が硬くなる原因は多くありますが、今回は梨状筋症候群になりやすい一例をあげます。

1.長時間の座位

デスクワークや長距離ドライバーの方など、長時間の座位によって筋肉は硬くなっていきます。

また多くの方がお尻の柔らかい部分で座ることが多いと思いますので、坐骨神経が梨状筋と椅子に挟まれてしまうような形になってしまい、梨状筋症候群を発症させるともい言われています。

2.過度な運動や繰り返しかかる負担

梨状筋は主に股関節を外側に開く動きを担っていますので、がに股気味の方や、ゴルフなどの腰や股関節を回転させるスポーツをやっている方に発症しやすい傾向にあります。

 

またランニングやロードバイクなど股関節がねじれるような動きが少なくても、繰り返し繰り返し大きく動く場合でも発症しやすいと言えます。

3. 姿勢の悪さによる股関節のねじれ

上記でもあるように梨状筋は基本的に股関節を外側に開く筋肉なので、がに股の方がなりやすいと書きました。

 

股関節の捻れに関しては骨盤の傾きと密接な関係があります。

骨盤が後方に倒れやすい方→股関節が外旋しやすい

骨盤が前方に倒れやすい方→股関節が内旋しやすい

 

このように骨盤が後方に倒れていてガニ股の方は、常に梨状筋に力が入ってしまっている状態なので、硬くなって坐骨神経を圧迫しやすくなってしまいます。

※番外編

坐骨神経は梨状筋下口を通ると書きましたが、中には梨状筋を貫くように坐骨神経が通る場合もあると言われています。

統計上ですが10人に1人くらいは梨状筋を貫いているようです。

 

梨状筋を貫いている場合の方が圧迫されやすく梨状筋症候群を生じることがあると言われています。

ですが必ずしも梨状筋症候群を発症するものでもないので、直接的な影響がどこまであるのかは未だ不明と言われています。

梨状筋症候群の症状

梨状筋症候群の主な症状は臀部や足にかけての痛みと痺れです。

 

特に臀部の痛みは力を入れるとへこむ部分の奥深くに痛みが発生します。そしてその部分を強く押すと足にかけて痺れが出ることもあります。

長時間の座位で圧迫をされている場合などに起こりやすい特徴があります。

 

足の痺れに関しては坐骨神経が圧迫を受けますので、太ももの裏側からふくらはぎ、下腿の外側に痺れを感じるパターンが多いです。

 

臀部の痛みと同様、長時間の座位による圧迫だったり、運動により梨状筋が緊張し圧迫された際に症状が強くなるという特徴があります。

 

梨状筋症候群は腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症と比べると、強い腰痛を同時に引き起こすことは多くありません。

 

また腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症による坐骨神経痛と違って、梨状筋症候群による坐骨神経痛は特徴的な症状が少ないため、鑑別がとても重要になります。

 

しっかりと鑑別しないで単純に「坐骨神経痛だから」といって腰や足の施術をしていても、梨状筋症候群による坐骨神経痛の場合は良くなりません。

 

次回は梨状筋症候群の鑑別の仕方から施術方法までを書きますので、しばらくお待ちください。

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