脊柱管狭窄症に効く!自宅でできるストレッチ方法|鍼灸との併用効果も解説

脊柱管狭窄症とは?

脊柱管狭窄症とは、背骨の中を通る脊髄神経の通り道である脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで様々な症状が現れる病気です。

加齢に伴う変化が主な原因ですが、それ以外にも様々な要因が考えられます。

脊柱管狭窄症の症状

脊柱管狭窄症の症状は、神経が圧迫される部位や程度によって様々です。

代表的な症状としては、間欠性跛行があげられます。

間欠性跛行とは、しばらく歩くと足にしびれや痛み、だるさを感じ、少し休むとまた歩けるようになる症状のことです。

椅子に座ったり、前かがみになると症状が軽減されるのも特徴です。

その他、腰痛、臀部の痛み、足のしびれや冷感、感覚の鈍麻なども現れることがあります。

症状が進行すると、排尿・排便障害が現れる場合もあります。

脊柱管狭窄症の原因

脊柱管狭窄症の主な原因は、加齢に伴う脊柱の変形です。

椎間板の変性や突出、椎間関節の肥厚、靭帯の肥厚などが脊柱管を狭くし、神経を圧迫するのです。

その他、生まれつき脊柱管が狭い場合や、外傷、脊椎すべり症、変形性脊椎症などが原因となることもあります。

原因 詳細
加齢による変化 椎間板の弾力性の低下、椎間関節や靭帯の肥厚など
椎間板ヘルニア 椎間板の一部が飛び出し、神経を圧迫
脊椎すべり症 腰椎が前方にずれることで神経を圧迫
変形性脊椎症 背骨の関節や椎間板が変形し、神経を圧迫
先天性脊柱管狭窄症 生まれつき脊柱管が狭い
外傷 骨折や脱臼などにより脊柱管が狭くなる

これらの原因が複合的に作用して発症することも少なくありません

日常生活での姿勢や動作、遺伝的な要因も影響すると考えられています。

脊柱管狭窄症の症状を和らげるストレッチ方法

脊柱管狭窄症の症状を和らげるためには、ストレッチが効果的です。

正しい方法で行うことで、筋肉の緊張を和らげ、血行を促進し、神経への圧迫を軽減することができます。

痛みが強い時や、しびれがひどい時は無理せず安静にし、症状が落ち着いてきたら、少しずつストレッチを始めましょう。

ストレッチを行う上での注意点

ストレッチを行う際には、以下の点に注意してください。

  • 痛みを感じない範囲で行うことが大切です。無理に伸ばすと、症状を悪化させる可能性があります。
  • 呼吸を止めずに、ゆっくりとストレッチを行いましょう。深い呼吸を意識することで、リラックス効果も高まります。
  • 毎日継続して行うことで、より効果を実感できます。1回に長時間行うよりも、こまめに数回行う方が効果的です。
  • ストレッチ中に強い痛みやしびれを感じた場合は、すぐに中止し、安静にしてください。

脊柱管狭窄症におすすめのストレッチ方法

脊柱管狭窄症におすすめのストレッチ方法を、腰回り、臀部、太ももに分けてご紹介します。

①腰回りのストレッチ

ストレッチ名 方法 効果
膝抱えストレッチ 仰向けに寝て、両膝を胸に引き寄せます。 腰の筋肉をリラックスさせ、柔軟性を高めます。
腰ひねりストレッチ 仰向けに寝て、両膝を立てます。両膝を左右交互に倒し、腰をひねります。 腰の可動域を広げ、血行を促進します。
キャットストレッチ 四つん這いになり、背中を丸めたり反らしたりします。 背骨の柔軟性を高め、姿勢の改善に役立ちます。

 

②臀部のストレッチ

ストレッチ名 方法 効果
梨状筋ストレッチ 仰向けに寝て、片方の足をもう片方の足の太ももに乗せます。乗せた側の足を胸に近づけます。 お尻の深部にある梨状筋の緊張を和らげます。
大殿筋ストレッチ 仰向けに寝て、片方の足をもう片方の足の太ももに乗せます。両手で太ももを抱え、胸に引き寄せます。 臀部全体の筋肉を伸ばし、柔軟性を高めます。

 

③太もものストレッチ

ストレッチ名 方法 効果
大腿四頭筋ストレッチ 立位または横向きに寝て、片方の足首を持ち、お尻に近づけます。 太ももの前側の筋肉を伸ばし、柔軟性を高めます。
ハムストリングストレッチ 長座の姿勢で、片足を伸ばし、もう片方の足を曲げます。伸ばした足のつま先を両手で持ち、上半身を前に倒します。 太ももの裏側の筋肉を伸ばし、柔軟性を高めます。

これらのストレッチは、脊柱管狭窄症の症状緩和に役立つと考えられます。

ご自身の症状に合わせて、適切なストレッチを行いましょう。

ただし、これらの情報は一般的なものであり、すべての人に当てはまるわけではありません。

症状が改善しない場合や悪化する場合は、専門家にご相談ください。

脊柱管狭窄症に対する鍼灸治療の効果

脊柱管狭窄症の症状緩和に、鍼灸治療が注目されています。

鍼灸治療は、身体に鍼を刺したり灸を据えたりすることで、ツボを刺激し、症状の改善を図る伝統的な治療法です。

西洋医学とは異なるアプローチで、脊柱管狭窄症の痛みや痺れといった症状に効果を発揮する可能性が期待されています。

鍼灸が脊柱管狭窄症に効果的な理由

鍼灸治療は、血行促進筋肉の緊張緩和神経機能の調整といった効果を通じて、脊柱管狭窄症の症状改善に寄与すると考えられています。

血行が促進されると、脊柱周辺の組織への酸素供給が向上し、老廃物の排出もスムーズになります。

また、筋肉の緊張が和らぐことで、脊柱への負担が軽減され、神経への圧迫も減少する可能性があります。

さらに、鍼灸治療は自律神経にも作用し、痛みを抑制する効果も期待できます。

脊柱管狭窄症は、神経への圧迫が主な原因となるため、神経機能の調整も重要です。

鍼灸治療は、神経の伝達機能を改善し、痛みや痺れなどの症状を和らげる効果が期待できます。

また、鎮痛効果のあるエンドルフィンなどの神経伝達物質の分泌を促進するともいわれており、自然治癒力の向上にも繋がると考えられます。

鍼灸院での治療の流れ

鍼灸院での治療は、一般的に以下の流れで行われます。

段階 内容
問診 現在の症状、既往歴、生活習慣などについて詳しく聞かれます。
触診 身体の状態を確認し、適切なツボを探します。
施術 選定されたツボに鍼を刺したり、灸を据えたりします。
施術後の説明 施術後の注意点や今後の治療方針について説明を受けます。

施術時間は、症状や治療内容によって異なりますが、おおむね30分~1時間程度です。

鍼灸治療は、身体への負担が少ない治療法ですが、施術後にだるさや眠気を感じる場合もあります。

施術後は、十分な休息をとるようにしましょう。

ストレッチと鍼灸を併用するメリット

脊柱管狭窄症の症状緩和には、ストレッチと鍼灸を併用することで、それぞれのメリットを相乗的に高め、より効果的な改善を目指すことができます。

それぞれの施術単体では得られない効果も期待できるため、積極的に取り入れていきましょう。

相乗効果で得られるメリット

ストレッチと鍼灸には、それぞれ異なるアプローチで脊柱管狭窄症の症状緩和に働きかけます。

ストレッチは、硬くなった筋肉を柔らかくし、血行を促進することで、神経への圧迫を軽減します。

一方、鍼灸は、ツボを刺激することで、筋肉の緊張を緩和し、痛みを抑制する効果が期待できます。

これらの施術を組み合わせることで、筋肉の柔軟性向上血行促進効果の増大鎮痛効果の向上といった相乗効果が期待できます。

①具体的なメリット

ストレッチと鍼灸を併用することで得られる具体的なメリットは以下の通りです。

メリット ストレッチ単独 鍼灸単独 併用
痛みの軽減 効果あり 効果あり 効果増大
血行促進 効果あり 効果あり 効果増大
筋肉の柔軟性向上 効果あり 効果あり 効果増大
神経への圧迫軽減 効果あり 間接的に効果あり 効果増大
自己治癒力の向上 効果あり 効果あり 効果増大

併用する上での注意点

ストレッチと鍼灸を併用する際には、いくつかの注意点があります。

まず、鍼灸治療後すぐの激しいストレッチは避けるようにしてください。

鍼灸治療によってリラックスした筋肉に負担をかけると、痛みが増したり、逆効果になる可能性があります。

また、自身の体の状態に合わせて、ストレッチの強度や頻度を調整することも大切です。

鍼灸師に相談しながら、適切なストレッチ方法や頻度を決めましょう。

さらに、痛みやしびれが強い場合は、無理にストレッチを行わず、鍼灸師に相談してください。

症状によっては、ストレッチが逆効果になる場合もあります。

ストレッチと鍼灸を併用することで、脊柱管狭窄症の症状緩和をより効果的に進めることができます。

それぞれのメリットを理解し、注意点を守りながら、積極的に取り入れて、快適な日常生活を送れるようにしましょう。

まとめ

脊柱管狭窄症は、加齢や姿勢などによって引き起こされる脊柱管の狭窄により、神経が圧迫されて痛みやしびれなどの症状が現れる疾患です。

この記事では、脊柱管狭窄症の症状を和らげるための自宅でできるストレッチ方法と、鍼灸治療の効果について解説しました。ご紹介したストレッチは、腰回り、臀部、太ももを中心としたもので、症状の緩和に役立ちます。

ストレッチを行う際は、痛みを感じない範囲で行うことが重要です。

また、鍼灸治療は、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進することで、脊柱管狭窄症の症状改善に効果が期待できます。

ストレッチと鍼灸を併用することで、より効果的に症状を和らげることが期待できるでしょう。

つらい症状でお悩みの方は、ご紹介したストレッチを試してみて、鍼灸治療も検討してみてください。

何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。

執筆者

三郷駅前はりきゅう整骨院