つらい首・頚椎ヘルニア!鍼灸で失敗しないために「やってはいけないこと」7選~前編~

首・頚椎ヘルニアの症状と原因

首や肩のこり、痛み…もしかしたら、頚椎ヘルニアが原因かもしれません。

放っておくと日常生活にも支障をきたす可能性のある頚椎ヘルニア。

まずはその症状と原因を詳しく見ていきましょう。

首・頚椎ヘルニアが引き起こす痛みやしびれ

頚椎ヘルニアの症状は、ヘルニアが神経を圧迫する部位や程度によって様々です。

代表的な症状として、首や肩のこり、痛み腕や手のしびれがあげられます。

これらの症状は、初期段階では軽い違和感程度の場合もありますが、悪化すると激しい痛みやしびれ、感覚の鈍化、さらには筋力低下を引き起こすこともあります。

具体的には、下記のような症状が現れることがあります。

症状 詳細
首の痛み 頭を動かすと痛む、首が回らない、寝違えたような痛みなど
肩の痛み 肩こり、肩甲骨周辺の痛み、腕を上げると痛いなど
腕の痛みやしびれ 腕全体、前腕、手首、指先など、しびれの範囲は様々。ピリピリとした痛み、灼熱感、感覚の鈍麻なども
手のしびれ 指先のしびれ、細かい作業がしにくい、ボタンがかけにくいなど
筋力低下 握力が弱くなる、物をつかみ落とす、腕が上がりにくいなど
頭痛 後頭部や側頭部の痛み、緊張型頭痛のような症状
めまい 立ちくらみ、ふらつき感

これらの症状は、同じ姿勢を長時間続けたり、重い物を持ち上げたりした際に悪化することがあります。

また、くしゃみや咳をしただけでも痛みが走る場合もあります。

症状が重い場合は、日常生活に大きな支障をきたすこともありますので、早めの対処が必要です。

頚椎ヘルニアの主な原因

頚椎ヘルニアの主な原因は、加齢による椎間板の変性です。

椎間板は、頚椎の骨と骨の間にあるクッションのような役割を果たす組織ですが、加齢とともに弾力性や水分が失われ、もろくなってひび割れを起こしやすくなります。

このひび割れから髄核と呼ばれるゼリー状の物質が飛び出し、神経を圧迫することで、様々な症状が現れます。

加齢以外にも、姿勢の悪さ長時間のデスクワーク激しいスポーツ外傷なども頚椎ヘルニアの原因となる場合があります。

特に、猫背や前かがみの姿勢は、頚椎に負担がかかりやすく、ヘルニアを発症しやすいため注意が必要です。

また、交通事故などによるむち打ち症が原因となる場合もあります。

日常生活における負担の蓄積が原因となることも多いため、普段から正しい姿勢を意識し、首への負担を軽減することが大切です。

鍼灸治療と首・頚椎ヘルニアの関係

首・頚椎ヘルニアの痛みやしびれでお悩みの方は、鍼灸治療に興味を持たれる方も多いのではないでしょうか。

この章では、鍼灸治療が首・頚椎ヘルニアにどのように作用するのか、その効果とリスク、そして適さないケースについて詳しく解説します。

鍼灸治療で期待できる効果

鍼灸治療は、東洋医学に基づいた伝統的な治療法であり、首・頚椎ヘルニアの症状緩和に様々な効果が期待できます。

具体的には、以下の3つの効果が挙げられます。

①血行促進作用

鍼やお灸の刺激は、患部の血行を促進する効果があります。

血行が促進されることで、筋肉や神経への酸素供給が向上し、筋肉の緊張緩和や炎症の抑制につながります。

首・頚椎ヘルニアによる痛みやしびれの緩和には、血行促進が重要な役割を果たします。

 

②鎮痛作用

鍼灸刺激は、エンドルフィンなどの鎮痛物質の分泌を促進すると言われています。

これらの鎮痛物質は、脳に作用して痛みを軽減する効果があります。

また、鍼灸治療は、痛みの伝達を抑制するゲートコントロール理論にもとづいて効果を発揮すると考えられています。

 

③筋緊張緩和作用

首・頚椎ヘルニアでは、周囲の筋肉が緊張し、症状を悪化させることがあります。

鍼灸治療は、筋肉の緊張を和らげ、柔軟性を高める効果があります。

これにより、首や肩の可動域が広がり、痛みの軽減につながります。

鍼灸が適さないケース

鍼灸治療は多くの場合、安全で効果的な治療法ですが、体質や症状によっては適さないケースもあります。

以下のような場合は、鍼灸治療を受ける前に、必ず専門家と相談しましょう。

症状 説明
感染症 感染症がある場合は、鍼灸治療によって症状が悪化する可能性があります。
出血しやすい体質 血液凝固に問題がある場合、鍼治療による内出血のリスクが高まります。
重度の皮膚疾患 皮膚に炎症や傷がある場合、鍼やお灸の刺激によって悪化する可能性があります。
妊娠初期 妊娠初期は、鍼灸治療によって流産のリスクが高まると考えられているツボもあるため、注意が必要です。
ペースメーカー使用者 ペースメーカーを使用している場合、鍼灸治療の影響を受ける可能性があります。
悪性腫瘍 悪性腫瘍がある場合は、鍼灸治療によって症状が悪化する可能性があります。

上記以外にも、不安や疑問がある場合は、施術者に相談することが大切です。

信頼できる施術者を選ぶことは、安全で効果的な鍼灸治療を受ける上で非常に重要です。

首頚椎ヘルニアで鍼灸を受ける際にやってはいけないこと7選

首頚椎ヘルニアの痛みやしびれを軽減するために鍼灸治療を選択される方もいらっしゃるでしょう。

しかし、鍼灸治療も万能ではなく、適切な方法で行わないと症状を悪化させる可能性もあります。

そこで、今回は首頚椎ヘルニアで鍼灸を受ける際にやってはいけないこと7選を詳しく解説します。

激しい痛みがある時の鍼灸施術

炎症が強い時期に鍼灸施術を受けると、かえって症状を悪化させる可能性があります。

激しい痛みがある場合は、炎症が落ち着いてから施術を受けるようにしましょう。

 

炎症のサイン

・患部に熱感がある

・患部が赤く腫れている

・安静にしていてもズキズキと痛む

これらの症状がある場合は、鍼灸施術は控え、まずは安静にして様子を見ましょう。

専門知識のない施術者による施術

首頚椎ヘルニアはデリケートな部位であるため、専門知識と経験が豊富な施術者を選ぶことが重要です。

施術後の激しい運動

鍼灸施術後は、体がリラックスした状態になっています。

施術直後に激しい運動を行うと、筋肉や関節に負担がかかり、症状を悪化させる可能性があります。

施術後は、激しい運動を避け、安静に過ごすようにしましょう。

 

施術後の過ごし方

・激しい運動は避ける

・十分な睡眠をとる

・栄養バランスの良い食事を摂る

長時間の同じ姿勢の保持

デスクワークやスマートフォンの長時間使用など、同じ姿勢を長時間続けることは、首や肩への負担を増大させ、頚椎ヘルニアの症状を悪化させる可能性があります。

こまめに休憩を取り、姿勢を変えるように心がけましょう。

 

正しい姿勢のポイント

・背筋を伸ばす

・顎を引く

・肩の力を抜く

冷えへの対策

冷えは血行不良を引き起こし、筋肉の緊張や痛みの悪化につながります。

特に冬場は、首元を温めるなど、冷え対策をしっかり行いましょう。

 

冷え対策

・マフラーやストールを着用する

・温かい飲み物を飲む

・湯船に浸かる

自己流のストレッチやマッサージ

自己流のストレッチやマッサージは、症状を悪化させる可能性があります。

専門家の指導のもと、適切なストレッチやマッサージを行うようにしましょう。

 

適切なセルフケア

・施術者から指導されたストレッチを行う

・温熱療法を行う

施術者との連携不足

施術者とのコミュニケーションは非常に重要です。施術中に痛みや違和感がでた場合は、すぐに施術者に伝えるようにしましょう。

また、施術後の経過や日常生活での注意点なども、積極的に相談することで、より効果的な治療を受けることができます。

施術前 施術中 施術後
症状や既往歴を伝える 痛みや違和感があれば伝える 施術後の経過を報告する
疑問点や不安な点を質問する 施術内容について質問する 日常生活での注意点を確認する

これらの点に注意し、鍼灸治療を安全かつ効果的に活用することで、首頚椎ヘルニアの症状改善を目指しましょう。

 

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つらい首・頚椎ヘルニア!鍼灸で失敗しないために「やってはいけないこと」7選~後編~

執筆者

三郷駅前はりきゅう整骨院