腰痛が生理中に辛い!その原因とタイプ別の改善策を徹底解説

生理中に腰痛が起こる原因

生理中に腰痛が起こるなんて、本当につらいですよね。

実は、この生理中の腰痛には、様々な原因が考えられます。

ここでは、主な原因を詳しく見ていきましょう。

プロスタグランジンの影響

生理痛の原因物質としてよく知られているプロスタグランジン。

実は、このプロスタグランジンは子宮の収縮を促すだけでなく、周辺の血管や筋肉にも影響を与え、腰痛を引き起こすことがあります。

プロスタグランジンの分泌量が多い方は、生理痛だけでなく腰痛も重くなりやすい傾向があります。

骨盤の歪み

骨盤は身体の土台となる重要な部分。

骨盤が歪んでいると、周囲の筋肉や靭帯に負担がかかり、腰痛を引き起こしやすくなります。

特に生理中は、ホルモンの影響で靭帯が緩みやすくなるため、骨盤の歪みがより顕著になり、腰痛が悪化しやすくなります。

黄体ホルモンの影響

排卵後から生理が始まるまでの期間に分泌される黄体ホルモン。

この黄体ホルモンは、子宮内膜を厚くし、妊娠の準備をするために働きます。

しかし、黄体ホルモンには、筋肉や靭帯を緩める作用もあるため、骨盤の安定性が低下し、腰痛が発生しやすくなるのです。

冷えによる血行不良

身体が冷えると、血行が悪くなり、筋肉が緊張しやすくなります。

特に下半身の冷えは、骨盤周りの血流を滞らせ、腰痛を悪化させる大きな原因となります。

生理中は、基礎体温が低くなるため、普段以上に冷え対策を心がけることが重要です。

姿勢の悪さ

デスクワークやスマートフォンの長時間使用など、日常生活での姿勢の悪さは、腰に負担をかけ、腰痛を引き起こす原因となります。

生理中は、ホルモンの影響で身体がだるく、姿勢が悪くなりがちです。

そのため、普段以上に正しい姿勢を意識することが大切です。

 

原因 詳細
プロスタグランジン 子宮収縮を促す物質で、子宮周辺の血管や筋肉にも影響を与え腰痛を引き起こす。分泌量が多いと腰痛も重くなりやすい。
骨盤の歪み 骨盤の歪みは周囲の筋肉や靭帯に負担をかけ腰痛を誘発。生理中は靭帯が緩みやすく、骨盤の歪みが顕著になり腰痛が悪化しやすい。
黄体ホルモン 妊娠の準備のために子宮内膜を厚くする作用があるが、筋肉や靭帯を緩める作用もあり、骨盤の安定性が低下し腰痛が発生しやすくなる。
冷えによる血行不良 冷えは血行不良を招き、筋肉の緊張を促し腰痛を悪化させる。下半身の冷えは骨盤周りの血流を滞らせ、腰痛の大きな原因となる。生理中は基礎体温が低くなるため、冷え対策が重要。
姿勢の悪さ 日常生活での姿勢の悪さは腰に負担をかけ腰痛の原因となる。生理中はホルモンの影響で身体がだるく姿勢が悪くなりがちなので、正しい姿勢を意識することが大切。
ストレス ストレスは自律神経のバランスを崩し、筋肉の緊張を高め、血行不良を招き、腰痛を悪化させる要因となる。生理前は特にストレスを感じやすい時期なので、リラックスする時間を作るなど工夫が必要。
内臓の疲れ 便秘や消化不良など、内臓の疲れは骨盤周りの血行不良を招き、腰痛を引き起こす原因となる。生理中はホルモンバランスの変化から便秘になりやすいので、食生活に気を配ることが大切。
睡眠不足 睡眠不足は身体の回復を阻害し、筋肉の疲労を蓄積させ、腰痛を悪化させる。生理中はホルモンバランスの乱れから睡眠の質が低下しやすいため、良質な睡眠を確保するよう心がけることが重要。
運動不足 運動不足は筋力の低下を招き、腰を支える力が弱まり、腰痛が発生しやすくなる。生理中は激しい運動は控えるべきだが、軽い運動やストレッチで血行を促進し、腰痛を予防することができる。

これらの原因以外にも、ストレスや内臓の疲れ、睡眠不足、運動不足なども腰痛に影響を与える可能性があります。

これらの要因が複雑に絡み合い、生理中の腰痛を引き起こしていると考えられています。

腰痛のタイプ別の症状と原因

生理中の腰痛は、その症状や原因によっていくつかのタイプに分けられます。

自分の腰痛がどのタイプに当てはまるのかを知ることで、より適切な対処法を見つけることができます。

ズキズキ痛むタイプ(生理痛と似た痛み)

このタイプの腰痛は、生理痛と似たズキズキとした痛みで、下腹部痛を伴うことが多いです。

生理が始まる少し前から痛みが現れ、生理の終わりと共に軽快していく傾向があります。

主な原因はプロスタグランジンという物質の過剰分泌です。

プロスタグランジンは子宮の収縮を促す物質ですが、過剰に分泌されると子宮だけでなく周囲の血管や神経も刺激し、腰痛を引き起こします。

また、子宮の収縮によって骨盤内の血流が滞り、腰痛が悪化することもあります。

このタイプの腰痛は、生理痛が重い方によく見られます。

重だるいタイプ

このタイプの腰痛は、鈍い痛みや重だるさが特徴です。

生理中だけでなく、生理前や生理後にも症状が続くことがあります。

骨盤の歪みや姿勢の悪さ、運動不足などが原因で、骨盤周りの筋肉や靭帯に負担がかかり、腰痛を引き起こします。

特に、長時間のデスクワークや立ち仕事をしている方は、骨盤が歪みやすく、このタイプの腰痛になりやすい傾向があります。

また、冷えによって血行が悪化すると、筋肉が硬くなり、腰痛が悪化することもあります。

このタイプの腰痛は、慢性的に腰痛を抱えている方や、姿勢が悪い方によく見られます。

腰が反りにくいタイプ

このタイプの腰痛は、腰を反らせるのが辛い、または痛みが増すのが特徴です。

生理中に限らず、普段から腰が硬いと感じている方が多いです。

黄体ホルモンの影響で関節や靭帯が緩みやすくなることに加え、骨盤の歪みや姿勢の悪さなどが原因で、腰椎に負担がかかり、腰痛を引き起こします。

また、運動不足によって腹筋や背筋が弱まっていると、腰を支える力が不足し、腰痛が悪化しやすくなります。

このタイプの腰痛は、運動不足の方や、普段から腰が硬い方によく見られます。

タイプ 症状 原因
ズキズキ痛むタイプ 生理痛と似たズキズキとした痛み、下腹部痛を伴うことが多い プロスタグランジンの過剰分泌、子宮の収縮による骨盤内血流の滞り
重だるいタイプ 鈍い痛みや重だるさ 骨盤の歪み、姿勢の悪さ、運動不足、冷えによる血行不良
腰が反りにくいタイプ 腰を反らせるのが辛い、または痛みが増す 黄体ホルモンの影響、骨盤の歪み、姿勢の悪さ、運動不足による腹筋・背筋の弱化

上記以外にも、内臓疾患や婦人科系の疾患が原因で腰痛が起こる場合もあります。

生理中の腰痛が続く場合や、強い痛みがある場合は、我慢せずに医療機関を受診するようにしましょう。

タイプ別の生理中の腰痛改善策

生理中の腰痛は、その痛み方によって原因や適切な対処法が異なります。

ここでは、ズキズキ痛むタイプ、重だるいタイプ、腰が反りにくいタイプの3つのタイプに分け、それぞれの改善策を詳しく解説します。

ズキズキ痛むタイプの改善策

ズキズキとした痛みは、生理痛と似た性質を持ち、プロスタグランジンという物質の影響が考えられます。

子宮の収縮を促すプロスタグランジンは、腰痛も引き起こすことがあります。

このタイプの腰痛には、次のような対策が有効です。

  • 鎮痛剤の服用

市販の鎮痛剤は、プロスタグランジンの生成を抑える作用があり、痛みを和らげる効果が期待できます。

ただし、用法・用量を守って服用することが大切です。

痛み止めは、イブプロフェンやアセトアミノフェンなどを含むものが一般的です。

ロキソプロフェンナトリウム水和物を含むものもあります。

どの成分が自分に合うかは個人差があるので、薬剤師に相談するのも良いでしょう。

  • 温活グッズで温める

温めることは、血行を促進し、痛みを緩和する効果があります。

カイロや湯たんぽ、ホットタオルなどを使い、下腹部や腰を温めましょう。

お風呂にゆっくり浸かるのも効果的です。

温める際には、低温やけどに注意しましょう。

  • ツボ押し

ツボ押しも効果的です。

腰痛に効くツボとして有名なのは、「腎兪(じんゆ)」、「志室(ししつ)」、「次髎(じりょう)」などです。

これらのツボを優しく刺激することで、血行が促進され、痛みが和らぐことがあります。

ツボの位置がわからない場合は、書籍やウェブサイトで確認してみましょう。

重だるいタイプの改善策

重だるい腰痛は、骨盤の歪みや姿勢の悪さ、黄体ホルモンの影響などが原因として考えられます。

このタイプの腰痛には、次のような対策が有効です。

  • 適度な運動

軽い運動は、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。

ウォーキングや軽いストレッチなど、無理のない範囲で行いましょう。

激しい運動は逆効果になる場合があるので避けましょう。

  • ストレッチ

ストレッチは、筋肉の柔軟性を高め、腰への負担を軽減する効果があります。

腰をゆっくりと回したり、前屈・後屈したりするストレッチを行いましょう。

痛みを感じる場合は無理に行わず、できる範囲で行うことが大切です。

  • 骨盤ベルトの着用

骨盤ベルトは、骨盤を安定させ、腰への負担を軽減する効果が期待できます。

正しい装着方法で着用しましょう。

ただし、骨盤ベルトの着用が合わない場合もあるので、違和感がある場合は使用を中止しましょう。

腰が反りにくいタイプの改善策

腰が反りにくいタイプの腰痛は、骨盤の歪みや筋肉の硬直などが原因として考えられます。

このタイプの腰痛には、次のような対策が有効です。

  • 整体やマッサージ

整体やマッサージを受けることで、骨盤の歪みを調整したり、筋肉の緊張を和らげたりする効果が期待できます。

信頼できる施術院を選び、相談しながら施術を受けるようにしましょう。

  • ヨガやピラティス

ヨガやピラティスは、体幹を鍛え、姿勢を改善する効果があります。

継続的に行うことで、腰痛の予防にも繋がります。

初心者の方は、インストラクターの指導のもとで行うと安全です。

自分に合ったクラスを選び、無理なく続けられるようにしましょう。

タイプ 症状 原因 改善策
ズキズキ痛む 生理痛に似た痛み プロスタグランジン、冷え 鎮痛剤、温活グッズ、ツボ押し
重だるい 鈍痛、重さを感じる 骨盤の歪み、姿勢の悪さ、黄体ホルモン 適度な運動、ストレッチ、骨盤ベルト
腰が反りにくい 動きが制限される、違和感 骨盤の歪み、筋肉の硬直 整体、マッサージ、ヨガ、ピラティス

これらの改善策を試しても痛みが改善しない場合や、症状が悪化する場合は、我慢せずに専門家へ相談しましょう。

自己判断で対処せず、適切なアドバイスを受けることが大切です。

生理中の腰痛を予防するための対策

生理中の腰痛は、毎月のことだからと我慢していませんか?

実は、ちょっとした工夫で予防できる場合も多いのです。

日頃から意識することで、辛い腰痛を軽減し、快適な生理期間を過ごせるようにしましょう。

日常生活での注意点

日常生活における姿勢や動作は、腰痛に大きく影響します。

以下に具体的なポイントをまとめました。

注意点 具体的な方法
正しい姿勢を保つ 猫背は腰に負担がかかりやすいので、立っている時も座っている時も、背筋を伸ばし、お腹に力を入れることを意識しましょう。デスクワークが多い方は、椅子に深く腰掛け、足を床につけるようにしましょう。
重いものを持ち上げるときの姿勢 重いものを持ち上げるときは、腰を曲げずに、膝を曲げて持ち上げるようにしましょう。また、荷物は体に近い位置で持つことで、腰への負担を軽減できます。
長時間同じ姿勢を続けない 同じ姿勢を長時間続けると、血行が悪くなり、筋肉が硬くなって腰痛を引き起こしやすくなります。1時間に1回は立ち上がってストレッチをする、軽い運動をするなど、体を動かすようにしましょう。
冷えから体を守る 体が冷えると血行が悪くなり、腰痛が悪化しやすくなります。特に、お腹や腰周りを冷やさないように、腹巻きやカイロを使用したり、温かい服装を心がけましょう。夏場でも冷房の効きすぎには注意が必要です。

食事の改善

栄養バランスの取れた食事は、健康な体を維持するために不可欠です。

腰痛予防の観点からも、積極的に摂取したい栄養素があります。

栄養素 効果 多く含まれる食品
マグネシウム 筋肉の緊張を和らげ、血行を促進する効果があります。 大豆製品、海藻、ナッツ類
カルシウム 骨を丈夫にする効果があります。 牛乳、乳製品、小魚
ビタミンB群 神経の働きを正常に保ち、痛みを和らげる効果があります。 豚肉、レバー、玄米
ビタミンE 血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。 アーモンド、アボカド、かぼちゃ

また、水分をしっかりとることも大切です。

水分不足は血行不良につながり、腰痛を悪化させる可能性があります。

1日1.5~2リットルを目安に、こまめに水分補給を心がけましょう。

睡眠の質を高める

質の良い睡眠は、体の疲れを癒し、腰痛を予防するためにも重要です。

以下のポイントを意識して、睡眠の質を高めましょう。

・規則正しい睡眠時間:毎日同じ時間に寝起きすることで、体内時計が整い、質の良い睡眠につながります。

・リラックスできる睡眠環境:寝室の温度や湿度、照明などを調整し、リラックスできる環境を整えましょう。アロマを焚いたり、ヒーリングミュージックを聴くのも効果的です。

・寝る前のカフェイン摂取を控える:カフェインには覚醒作用があるため、寝る前のコーヒーや紅茶は避けましょう。

・適度な運動:適度な運動は、睡眠の質を高める効果があります。ただし、寝る直前の激しい運動は避けましょう。

・寝具選び:自分に合ったマットレスや枕を選ぶことで、睡眠中の体の負担を軽減し、腰痛予防につながります。

これらの対策を日頃から意識することで、生理中の腰痛を予防し、快適に過ごすことができるでしょう。

ただし、症状が重い場合や長引く場合は、我慢せずに専門家へ相談しましょう。

まとめ

生理中の腰痛は、多くの女性が経験する悩ましい症状です。

この記事では、生理中に腰痛が起こる原因と、タイプ別の症状、そして具体的な改善策を解説しました。

主な原因としては、プロスタグランジンの分泌による子宮収縮、黄体ホルモンの影響による骨盤周りの靭帯の緩み、冷え、姿勢の悪さなどが挙げられます。

これらの原因が複雑に絡み合い、腰痛を引き起こしているのです。

腰痛のタイプは、「ズキズキ痛むタイプ」「重だるいタイプ」「腰が反りにくいタイプ」の3つに分けられます。

ズキズキ痛むタイプは生理痛と似た痛みで、鎮痛剤や温活グッズが有効です。

重だるいタイプは、血行不良や骨盤の歪みが原因と考えられ、適度な運動やストレッチ、骨盤ベルトの着用がおすすめです。

腰が反りにくいタイプは、骨盤の歪みが強く疑われるため、整体やマッサージ、ヨガやピラティスなどで体の歪みを整えることが重要です。

さらに、生理中の腰痛を予防するためには、日常生活での注意点、食事の改善、睡眠の質を高めることなどが大切です。

バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけ、冷え対策をしっかり行うことで、生理中の腰痛を軽減できる可能性があります。

それでも症状が改善しない場合は、我慢せずに婦人科や整形外科などの医療機関に相談しましょう。

何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。

執筆者

三郷駅前はりきゅう整骨院