腰部脊柱管狭窄症とは?
まず脊柱管は1個1個の背骨の椎孔という部分が重なってできた脊髄の通り道のことを指します。
腰部脊柱管狭窄症は骨の変形や靭帯の肥厚によって脊柱管が狭くなることで、神経が圧迫されやすくなり、腰の痛みや特徴的な足の痺れを生じる状態の事です。
症状が進行してしまうと、数十メートル歩くのも困難になってしまったり、筋力が低下してしまうので、日常生活にも大きな支障をきたすようになります。
背骨の変形や靭帯の肥厚が原因になることが多い為、50代以降から好発し、年齢を重ねれば重ねるほど発症する可能性は上がっていきます。
腰椎椎間板ヘルニアが原因になることもあるので、腰椎3番と4番の間、4番と5番の間が脊柱管狭窄症になりやすいと言われています。
腰部脊柱管狭窄症の原因
①加齢による変性
加齢により腰椎や椎間板は徐々に変形していきます。
椎間板は加齢に伴い水分量が減ってくることにより、腰椎同士に挟まれ外側に向かって押しつぶされるように広がることによって脊柱管を圧迫します。
これは椎間板の髄核が飛び出してしまうヘルニアとは違って、全体的につぶされた結果、神経の通り道が狭くなり脊柱管狭窄症を発症します。
腰椎に関しては椎間板のクッション性の減少に伴い、腰椎同士がぶつかるような刺激が入ります。
骨同士がぶつかってしまうと、少しでも負担を軽くするために新たに骨を作り出してしまいます。
これを骨棘といって、脊柱管を狭くしたり、近くに通っている神経を刺激して、脊柱管狭窄症を引き起こします。
②靭帯の肥厚
脊柱管の前方は後縦靭帯、後方は黄色靭帯というものでつなげられていますが、脊柱管狭窄症は後方を通る黄色靭帯が肥厚するパターンが非常に多いです。
年齢とともに椎間板の水分が減ることで体重を支える負担が背骨に多くかかります。
その負担を補うために黄色靭帯が硬く厚くなるといわれています。
この厚くなった黄色靭帯が神経を圧迫して腰部脊柱管狭窄症を引き起こします。
その為、腰部脊柱管狭窄症は圧倒的に高齢者に多いと言われています。
③外傷や既往によるもの
少々レアなケースですが「圧迫骨折」や「すべり症」といったことが原因になる場合もあります。
圧迫骨折は高齢者に多い骨折の一種で背骨の1つが上から押しつぶされるような形で骨折してしまうものです。
上からつぶされるような形なので、多くのケースは外側方向に膨れるようにつぶれてしまいます。
これが神経を圧迫してしまう場合もあります。
すべり症は腰椎同士の関節や椎間板、靭帯などが加齢による変性によって緩んでしまい、腰椎を支えることができず、お腹側にズルっと滑ってしまうことを言います。
脊柱管は一つ一つの腰椎の並びによって形成されているので、1つの腰椎が滑ってズレてしまえば、脊柱管の形も歪んでしまいます。
この歪みによって神経を圧迫して腰部脊柱管狭窄症を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症の症状
腰部脊柱管狭窄症ではもちろん腰の鈍痛や違和感を訴えますが、最も特徴的な症状で「間欠性跛行」というものがあります。
間欠性跛行は歩いていると徐々に腰の痛みや足の痛み・痺れを発症するものです。
状態が進行してしまうと数十メートルあるくだけで痛みや痺れに襲われてしまうこともあります。
ただ間欠性跛行は少し休めば、また歩けるようになるという特徴があります。
特に前かがみで腰を丸くするようにして休むと症状が治まるのが早いと言われています。
歩く→痛みや痺れがでる→休む→また歩けるという状態を繰り返します。
例えば、カートなどを押しながら歩く、自転車に乗るなど、腰がある程度丸まった状態で動けば、痛みや痺れに襲われることなく動けるというのも腰部脊柱管狭窄症の特徴です。
周りの組織の変性によって神経も圧迫されてしまうので、慢性的な足の痺れや感覚が鈍くなってしまう、筋力が低下してしまうこともあります。
また馬尾型といって脊柱管の中心が圧迫されている場合は、両足やおしりが痛む、痺れるという症状や頻尿や尿失禁といった排尿障害も訴える場合があります。
このような症状を少しでも認める場合は早めに精密検査をしてもらうことをおすすめします。
一言で腰部脊柱管狭窄症といっても症状が軽い方からとても重い方までいます。
症状の重い方だと数十メートルしか歩けないという人もいます。
しかしそういった方でも、施術を続けることで動ける距離が伸びたり、趣味だった運動が再開できた。など良い結果を出すことは可能です。
このまま治らないんじゃないか、このまま動けなくなるんじゃないかなど心配もあると思いますが、ちゃんと順序立てて施術を行えば症状は軽くなっていきます。
少しでも私生活にお困りであれば、お気軽に三郷駅前はりきゅう整骨院までご相談ください。
次回は腰部脊柱管狭窄症の施術方法について解説していきますね!
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三郷駅前はりきゅう整骨院でございます。